KiCad+FlatCAM+Kitmillで切削基板を作る

通常,Kitmillを使うとしたらORIMIN PCBを使うのが一般的だと思います.しかしながらあのソフトウェアはX2拡張に非対応であるため(具体的には円弧なドが使えない)KiCadとは相性が悪いです.そのためフリーのOSSなCAMであるFlatCAMを使ってガーバーデータからG-codeを生成しようと思います.

ガーバーデータの用意

製造用ファイル出力(ガーバーデータ) ドリルデータはPTHとNPTHを纏めておく
製造用ファイル出力(ドリルデータ)

CAM(FlatCAM)で変換

切削,穴開け,外形加工にはORIGINAL MIND社の土佐昌典VC(ツール径4 mm,ドリル径0.5 mm, 先端角53.14 deg(切り込み深さ=切削幅))を使用
デザインルールよりパターンのクリアランス(切削幅)は0.2 mm,送り速度はガラエポなのでチキって100mm/s.
ヘリカル加工,外形加工時の切り込み深さは0.2 mm,基板厚は1.6なのでz=-1.7 mmまで切る.送り速度は60 mm/s\

  • Cu.gbr
  • Edge.gbr
    “File” → “Open Gerber”
  • .drl
    “File” → “Open Excellon”

読み込んだ後 FlatCAMに読み込んだ後

パターン

外形

外形はパターンのBoard cutoutでもできますが,任意の形に切ろうとした場合はこの方法が必須です.

このままではEdgeの線の内外に切削パスが通ってしまうため
EdgeのGeometryを選択した状態で
“Edit” → “Edit Geometry”
内側の赤線を選択
上タブ"Cut Path"
内側の赤線を選択
上タブ"Delete Shape"
“Edit” → “Update Geometry”
とすることで外側だけ彫るパスが生成できる.

穴開け(ドリル)


変換結果


ここで青色の線(切り込む位置)がパターンに沿っていて抜けのないことを確認.
線幅とドリル径が等しいと通ってくれないことがある.そういうときはGeometryを生成する段階でツール系を0.01 mm程度小さくすることで解決可能.

このデータをUSBCNCにて
パターン→穴開け→外形
の順に切削を行うことで切削が可能である.